芸能武道「古武道」と「殺陣」について
宗家 高倉英二は武道家であるとともに、長きに亘り数多の俳優陣に殺陣の振付指導をしてきた日本屈指の殺陣師ですが、正伝十二騎神道流道場においては、芸能関係者に対し、教授している各種古武道の習得を抜きに、殺陣だけを教えることはいたしません。
ダンサーにはバレエやダンスの基礎が必要なように、アクロバットには体操の基本、現代アクション(擬斗)には格闘技、殺陣には時代考証に基づいた正確な所作と刀遣いの基礎基本が必要です。
《殺陣 をやるにしてもまず本物の刃筋を知れ》という高倉の理念 に基づき、普段は「唐手」「剣術」「杖術」「居合」「軀道」といった古武道の稽古に主眼を置いています。
殺陣や 擬斗(ボディアクション)の稽古にはことさら時間を割きません。
何故なら、古武道の稽古を深める事で充分に、所作や身のこなしといった殆どの基礎が身につくからです。
十二騎神道流独自の多敵に対する流れるような刀法は そのまま殺陣にも応用可能なので、本物の動きの中で間合いの調節をし、そこに芝居を加えるだけで、実戦遜色ない立ち廻りが可能になります。
古武道を基礎にした中心線(芯・軸)が出来ていれば、殺陣の稽古に時間をかける必要もありません。
これは長年殺陣に携わってきた高倉が結論付けた、揺るぎない殺陣の技術を身につけるための最短最速且つ確実な方法です。(高倉はプロの現場で通用するレベルの殺陣を主眼においております)